オーディオの測定で最も高機能、多機能の測定法として活用されている。
短時間で1回測定するだけで後は専用ソフト上で計算され各種特性図に展開できる極めて優れた測定法。
理論的に解説したものは、かなり難解な数式を駆使して説明が行われています。ここではオーディオの測定に気軽に活用するた め、あえて数式の厳密性や正確性は棚上げしてイメージとして誰にも分かり易い「図形と文章」での説明を試みました。
実際に測定した事例も掲載しています。
インパルスとは、
時間的幅が無 限小で高さが無限大のパルスである。実際のシステムではこのような信号は生成できないが、理想化としては有益な概念である。
インパルス応答(英語: impulse response)とは、
インパルスと呼ばれる非常に短い信号を入力したときのシステムの出力(被試験物の出力)である。インパルス反応とも言う。
実際の測定で使用される信号
①.ノイズ法 ②.正弦波スイープ法 ③.MLS法
実際に時間幅無限小、高さ無限大の信号は無いので上の信号から仮相的に作成する。
例えば②正弦波を数秒かけてスイープしあらゆる周波数の波形のピーク部分を位相0度で仮想的に加算すればインパルスを作り出せる。
このようにすることで目的の帯域内で適切な信号レベルを確保でき、信号対ノイズ比(SN比)の向上が図れる。
インパルス応答測定のイメージ図
①:②から変換されたインパルス波形(全てのスイープ信号を位相0度で足し合わせた波形)
②:実際の測定に使用する「正弦波のスイープ信号:20Hz~20kHz」
③:被試験物を通過し変化した「正弦波のスイープ信号+反射波など」の測定波形
H:高域周波数信号が振幅3/4に減少、位相のずれ無し
M:中域周波数信号は変化ないが、位相逆の反射波が遅れて記録されている
L:低域周波数信号が振幅1/2に減少、位相45度のずれ
④:③から変換されたインパルス応答波形
(図面上でクリックすると拡大します)
3-1. 測定用信号(別途録音ソフトで録音した波形)
3-2. 12cmSP (小型密閉箱)測定事例 (SP-MIC:50cm)
3-2-1. SP再生インパルス信号から解析された各種展開図
上記以外にも「周波数対残響時間」等も含め 1回の測定で、後はソフト上で各種特性図に展開でき短時間で測定を終える事が出来る。
その他少し測定の条件を変えれば「周波数帯高調波歪特性」「疑似無響室特性」なども可能である。
履歴
2021.03.03:修正
2020.07.11:https://akashikk.jimdofree.com を再取得
2019.11:URL名の変更 https://akashikk.jimdofree.com
2011.12:ホームページ開始 http://akashikk.jimdo.com